【Sass】!defaultの使い方とメリット

Sass(Syntactically Awesome Stylesheets)は、CSSをより効率的に書くための拡張言語です。その中でも!defaultは、変数の初期値を設定するための重要な機能です。本記事では、!defaultの使い方とそのメリットについて詳しく解説します。

!defaultとは何か?

!defaultは、Sassの変数にデフォルト値を設定するためのフラグです。このフラグを使うことで、変数がすでに値を持っている場合にはその値を維持し、持っていない場合にのみ新しい値を設定します。これにより、変数の初期値を設定しつつ、後から値を上書きすることができます。

!defaultの基本的な使い方

まず、!defaultを使用しない場合のコードを見てみましょう。

$primary-color: blue;

body {
  color: $primary-color;
}

この場合、$primary-colorは常に青色に設定されます。しかし、他のファイルやコードでこの変数を上書きしたい場合には問題が生じます。

次に、!defaultを使用した例を見てみましょう。

$primary-color: blue !default;

body {
  color: $primary-color;
}

この場合、$primary-colorは青色に設定されますが、他のファイルやコードで変数を上書きすることができます。

実際の使用例

例えば、ユーザーが自分のテーマカラーを設定できるようにする場合に役立ちます。

// _variables.scss
$primary-color: blue !default;

// main.scss
@import 'variables';

// ユーザーがテーマをカスタマイズ
$primary-color: red;

body {
  color: $primary-color;
}

この例では、_variables.scssでデフォルトの$primary-colorを青色に設定していますが、main.scssでユーザーが赤色に上書きしています。この結果、bodyの色は赤色になります。

!defaultのメリット

!defaultを使用することで、スタイルシートの柔軟性が大幅に向上します。以下はその主なメリットです。

  • 競合の回避: 他のスタイルシートやユーザー設定との競合を避けることができます。
  • 保守性の向上: 変数のデフォルト値を一箇所で管理できるため、保守が容易になります。
  • 再利用性の向上: デフォルト値を設定することで、同じスタイルシートを異なるプロジェクトで再利用しやすくなります。

まとめ

!defaultは、Sassの変数にデフォルト値を設定するための便利な機能です。これにより、変数の初期値を設定しつつ、必要に応じて値を上書きすることができます。Sassを使って効率的にスタイルシートを管理するために、ぜひ!defaultを活用してみてください。