【bat】ログファイルの行数やキーワードを判定して処理を分岐させる方法

バッチファイルを使って自動処理を行う際、ログファイルの内容に応じて処理を分岐させたい場面があります。たとえば、エラーが出ていれば通知を送る、一定の行数以上であればログを別ファイルに分割する、といった実装が可能です。

本記事では、ログファイルの行数を数える方法と、特定キーワードの有無を判定する方法について、具体的なバッチファイルのコードとともに解説します。

1. ログファイルの行数をカウントする方法
2. 特定のキーワードが含まれているか判定
3. 応用例：行数とキーワードの両方で分岐
まとめ

1. ログファイルの行数をカウントする方法

find /v ""コマンドを使用することで、行数をカウントすることができます。以下はその基本例です。

@echo off
setlocal enabledelayedexpansion

set "logfile=output.log"
set "linecount=0"

for /f "usebackq" %%A in (`find /v "" ^< "%logfile%"`) do (
  set /a linecount+=1
)

echo 行数は !linecount! 行です。

if !linecount! gtr 100 (
  echo 行数が100行を超えています。処理Aを実行します。
  REM call :ProcessA
) else (
  echo 行数が100行以下です。処理Bを実行します。
  REM call :ProcessB
)

ポイント：

find /v ""で全行を抽出（改行を含む行すべてにマッチ）
for /fループで1行ずつ処理し、カウントアップ
enabledelayedexpansionでループ内の変数更新に対応

2. 特定のキーワードが含まれているか判定

findstrを使えば、特定キーワードがログに含まれているか簡単に判定できます。

@echo off
set "logfile=output.log"
set "keyword=ERROR"

findstr /i "%keyword%" "%logfile%" > nul
if %errorlevel%==0 (
  echo ログに"%keyword%"が含まれています。エラー処理を行います。
  REM call :ErrorHandler
) else (
  echo キーワードは含まれていません。通常処理を続行します。
  REM call :NormalProcess
)

補足：/iは大文字・小文字を無視して検索するオプションです。

3. 応用例：行数とキーワードの両方で分岐

両方の条件を組み合わせた複合的な判断も可能です。

@echo off
setlocal enabledelayedexpansion

set "logfile=output.log"
set "linecount=0"
set "keyword=ERROR"

:: 行数をカウント
for /f "usebackq" %%A in (`find /v "" ^< "%logfile%"`) do (
  set /a linecount+=1
)

:: キーワードチェック
findstr /i "%keyword%" "%logfile%" > nul
set "found_error=%errorlevel%"

:: 条件分岐
if !linecount! gtr 100 (
  if %found_error%==0 (
    echo 大量のログかつエラー検出。即時対応が必要です。
    REM call :EmergencyResponse
  ) else (
    echo 大量のログだがエラーなし。記録処理を行います。
    REM call :ArchiveProcess
  )
) else (
  echo 通常ログサイズ。定期処理を続行します。
  REM call :RoutineJob
)