【COBOL】初心者のための文字列結合ガイド

現代のコンピューティング界で古典とも言えるCOBOL。その名前を聞いて、新しいプログラミング言語を追い求める現代の開発者の中にはピンとこない方もいるかもしれません。しかし、COBOLは今でも多くのビジネスシステムで活躍しており、その扱いに慣れることはあなたのスキルセットを大いに広げることになるでしょう。

今回は、COBOLの基本的な操作の一つである「文字列の結合」について解説していきます。COBOLにおける文字列操作はその他の多くの言語とは異なる面がありますが、一緒に学びながら理解を深めていきましょう。

COBOLとは?

COBOLは、1959年に登場したビジネス指向のプログラミング言語です。その名称はCommon Business-Oriented Language(共通ビジネス指向言語)の略で、ビジネスデータ処理に特化して設計されました。多くの業界、特に金融業界で幅広く使われており、伝統的なメインフレーム上での使用が主です。

文字列の結合とは?

文字列の結合とは、二つ以上の文字列を連結して新たな文字列を作成する操作を指します。これは、ログメッセージの作成や、ユーザからの入力を一つの文字列にまとめるなど、プログラム中で頻繁に行われます。

COBOLでの文字列結合の基本

COBOLでは、組み込みの文字列結合関数は存在しません。しかし、STRINGというステートメントを使って文字列を結合することが可能です。ここではその基本的な使用方法を紹介します。

IDENTIFICATION DIVISION.
PROGRAM-ID. StringExample.

DATA DIVISION.
WORKING-STORAGE SECTION.
01 String1 PIC X(10) VALUE 'Hello'.
01 String2 PIC X(10) VALUE ' World'.
01 CombinedString PIC X(20) VALUE SPACES.

PROCEDURE DIVISION.
MAIN-PARAGRAPH.
    STRING String1 String2 DELIMITED BY SIZE INTO CombinedString.
    DISPLAY CombinedString.
    STOP RUN.

上記の例では、STRINGステートメントを使ってString1とString2を結合し、結合した結果をCombinedStringに保存しています。その後、DISPLAYステートメントを使って結合した結果を表示します。

注意点と応用

この例では DELIMITED BY SIZE を使用していますが、これにより空白や特定の文字で区切らずに連続した文字列として結合します。それぞれの文字列の長さまでを使用します。もし特定の文字で結合する場合は DELIMITED BY に続けてその文字を指定します。

また、STRINGステートメントはオプションでWITH POINTER句を使用することができます。これは結合の開始位置を制御するためのもので、特に大きな文字列を操作する場合に有用です。

まとめ

今回はCOBOLにおける文字列結合の基本的な方法について学びました。COBOLは、まだまだ多くの重要なシステムで使われているプログラミング言語であり、その文字列操作の知識は極めて重要です。STRINGステートメントを用いることで、COBOLでは直感的に文字列の結合を行うことができます。

さらに詳しく学びたい方は、STRINGステートメントの「WITH POINTER」句や「DELIMITED BY」句についても調査してみてください。これらはより複雑な文字列操作を可能にします。COBOLの学習は新たな視点を提供し、あなたのプログラミングスキルを広げるための素晴らしい一歩となるでしょう。