【Java】継承の完全ガイド

Javaプログラミングにおいて、継承はオブジェクト指向プログラミング（OOP）の中心的な概念の一つです。継承を理解することで、コードの再利用性が高まり、プログラムの設計とメンテナンスが容易になります。この記事では、Javaにおける継承の基本から応用までを詳細に解説します。

継承の基本
1. 概念と用語
2. 基本的な構文
1. オーバーライドの必要性
2. オーバーライドの構文
superキーワードの活用
1. 使用例
制限と注意点
1. 単一継承の制限
2. finalとprivateの制限
まとめ

継承の基本

概念と用語

継承を行うと、新しいクラス（通常「サブクラス」と呼ばれる）が既存のクラス（「スーパークラス」と呼ばれる）の属性（フィールド）と振る舞い（メソッド）を引き継ぐことができます。

基本的な構文

Javaで継承を行うには、extendsキーワードを使用します。

class Animal {
  void makeSound() {
    System.out.println("Some generic animal sound");
  }
}

class Dog extends Animal {
  // Dog クラスは Animal クラスのすべてのフィールドとメソッドを継承します。
}

メソッドのオーバーライド

オーバーライドの必要性

サブクラスはスーパークラスのメソッドをそのまま利用することもありますが、多くの場合、サブクラス独自の振る舞いを定義したいと思うでしょう。そのためには、メソッドのオーバーライドが必要です。

オーバーライドの構文

class Dog extends Animal {
  @Override
  void makeSound() {
    System.out.println("Woof woof");
  }
}

@Overrideアノテーションは、意図的にメソッドをオーバーライドしていることを明示するために使用されます。

superキーワードの活用

superキーワードを使用すると、サブクラスからスーパークラスのメソッドやコンストラクタを呼び出すことができます。

使用例

class Dog extends Animal {
  @Override
  void makeSound() {
    super.makeSound(); // スーパークラスのmakeSound()を呼び出す
    System.out.println("Woof woof");
  }
}