JavaScriptを使用してウェブページ上のユーザーのキーボード入力を処理する際に、event.keyCodeはかつてよく使用されていましたが、現在は非推奨となっています。この記事では、event.keyCodeの意味と代替手段について解説します。
event.keyCodeとは?
event.keyCodeは、JavaScriptでキーボードイベントを処理する際に使用されるプロパティです。このプロパティは、押されたキーのキーコードを示し、特定のキーが押されたときにアクションを実行するために使用されます。
event.keyCodeの問題点
event.keyCodeは、キーボードのレイアウトやIMEの違いによって予測できない振る舞いを示すことがあります。また、非推奨のプロパティであり、将来的にサポートされなくなる可能性があります。
代替手段: event.keyとevent.code
event.keyとevent.codeは、event.keyCodeの代替手段として推奨されています。これらのプロパティは、キーボードの実際の意味を示す文字列を返すため、キーボードレイアウトやIMEの影響を受けずにキーを正確に識別できます。
実装例
実際のコード例を交えながら、event.keyやevent.codeを使用して特定のキーが押された場合の処理を行う方法を紹介します。
document.addEventListener('keydown', function(event) {
if (event.key === 'Enter') {
// Enterキーが押されたときの処理
console.log('Enterキーが押されました');
}
});
event.keyの値
アルファベットおよび数字
通常のアルファベットと数字は、それぞれそのままの文字列を返します。たとえば、”a”、”b”、”1″、”2″などです。
ファンクションキー
F1 から F12 まで: “F1” から “F12” までの文字列。
特殊キー
特殊キー | event.keyの値 |
---|---|
Enter | Enter |
Shift | ShiftLeft、ShiftRight |
Ctrl | ControlLeft、ControlRight |
Alt | AltLeft、AltRight |
Tab | Tab |
Space | Space |
Backspace | Backspace |
Delete | Delete |
Escape | Escape |
Caps Lock | CapsLock |
Arrow keys | ArrowUp、ArrowDown、ArrowLeft、ArrowRight |
その他
- 複数のキーが押されている場合、最後に押されたキーの値が返されます。
- 大文字の場合は、大文字で返されます。
- 特殊なキーに関しては、キーボードによって返される文字列が異なる場合があります。
まとめ
event.keyCodeは非推奨のプロパティであり、代わりにevent.keyやevent.codeを使用することが推奨されています。これらのプロパティを使用することで、キーボードの入力をより効果的に処理し、互換性のあるウェブアプリケーションを作成することができます。