今回は、COBOLの基本的な演算命令の一つであるDIVIDE文について詳しく解説していきます。COBOLは、ビジネス向けのアプリケーション開発において長い歴史を持つ言語です。その中でも、四則演算は非常に基本的かつ重要な機能です。特にDIVIDE文は、数値データを操作する上で頻繁に使用されます。それでは、DIVIDE文の使い方を見ていきましょう!
基本的なDIVIDE文の形式
除数で割る形式(基礎形式)
DIVIDE A BY B GIVING C.
この形式では、数値AをBで割り、その結果を変数Cに格納します。例えば、10を2で割る場合、結果は5となります。
DIVIDE 10 BY 2 GIVING RESULT.
商と余りを求める形式
DIVIDE A INTO B GIVING C REMAINDER D.
この形式では、数値BをAで割り、その商を変数Cに、余りを変数Dに格納します。例えば、10を3で割る場合、商は3、余りは1となります。
DIVIDE 3 INTO 10 GIVING QUOTIENT REMAINDER REM.
複数の商を求める形式
DIVIDE A BY B GIVING C, D, E.
この形式では、数値AをBで割り、その結果を複数の変数(C, D, E)に格納します。
DIVIDE文の詳細
- GIVING句を使用すると、除算の結果が指定された変数に格納されます。
- INTO句は、掛け算のように見えますが、実際には除算を行います。この場合の結果も指定された変数に格納されます。
- REMAINDER句は、割り算の余りを格納するために使用されます。
サンプルコード
次のサンプルコードは、DIVIDE文を使って基本的な除算操作を示しています。
IDENTIFICATION DIVISION.
PROGRAM-ID. DivideExample.
DATA DIVISION.
WORKING-STORAGE SECTION.
01 A PIC 9(2) VALUE 10.
01 B PIC 9(2) VALUE 2.
01 RESULT PIC 9(2).
01 QUOTIENT PIC 9(2).
01 REM PIC 9(2).
PROCEDURE DIVISION.
DIVIDE A BY B GIVING RESULT.
DISPLAY 'Result of 10 / 2: ' RESULT.
DIVIDE 3 INTO A GIVING QUOTIENT REMAINDER REM.
DISPLAY 'Quotient of 10 / 3: ' QUOTIENT.
DISPLAY 'Remainder of 10 / 3: ' REM.
STOP RUN.
このプログラムを実行すると、以下のような結果が表示されます。
Result of 10 / 2: 5
Quotient of 10 / 3: 3
Remainder of 10 / 3: 1
まとめ
以上が、COBOLのDIVIDE文の基本的な使い方です。この記事が、COBOLプログラミングの理解を深める一助となれば幸いです。